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しばらく更新しない間に、
神戸生活は一旦ピリオドを打った。 放ったらかしで気になっていたので 1つ、思い出の投稿を。 我が生活を支えて来た 呆れんばかりの「食い意地」は 血筋であると思う。 それを裏付ける1つのエピソード。 暑さが厳しかった8月のお盆時期。 長い入院生活から、すっかり食欲をなくしてしまった母。 毎日の食事も、食べる気力がなく 介助の手でおかゆをほんの少し 口へ放り込むのがやっと。 病院の(不味い)食事を見るだけで 食欲が失せてしまうという。 大好きだった魚の煮付けを差し入れても まったく、受け付けない。 食べ易いからと、スープを作ってもダメ。 気に入って時々手に入れていたヤギミルクも 山羊が夏バテ、お乳の出が悪く しばらく、販売中止だという・・・ 以前は料理もお酒も大好きで、 いつも食欲旺盛だった母。 ただでさえ別人の様に痩せてしまったが さらに、体重がどんどん落ちていく。 「何とかして、何でも良いから 食べてくれないだろうか。」 この夏を、乗り切らないと。 そんな折、毎日のように歩いていた ミント神戸地下通路のカレーショップに目が止まった。 京都のお店がプロデュースしているそう。 我が夕食用にと、試しにシーフードカレーを 1つ購入、病室へ持ち込んだ。 すると・・・・・ 「この匂いは、カレー?!ちょっと嗅がせて」 と、一生懸命クンクンと鼻をきかせ スパイスの香りを楽しんだ後、 カレーは食べずに おかゆをパクパクと食べ始めた! そして、 「次回は、このカレーライスを食べてみたい」 と頼まれたのだった!! 病人向けのものではなく、 優しい味付けのものでもなく 健康な時に食べていたものが 大脳を刺激したのかもしれない。 そして、このカレーライスを境に 少しずつ食欲を取り戻した夏の終わり。 今度は「美味い肉が食べたいなー」とポツリ。 歯も悪くて、噛むのが面倒だと言っていたのに・・・ 一目散に、その夜まだ開いていた ミント神戸阪神の肉屋へ走り、 良質の飛騨牛フィレ肉を少量、購入。 翌日、ステーキにして持ち込むと、 一口食べるなり 「旨い、こりゃ食べたことのない味だ。 肉は但馬の牛じゃないな、エサが違う」 と言い出したのだ!! 恐るべし、母の舌。 この牛肉以降、彼女の食い意地は開花 治療、リハビリも飛躍的に向上し 11月には、念願の退院まで漕ぎ着けた。 今では「肉はやっぱり神戸牛に限るな〜」 と、時々の焼肉を楽しみにしている。 食欲は生命の源。 健康であるから、食べることができるのだ。 これからも、美味しく元気に めし喰う日々を送って行きたい。 (完)
by otracopa
| 2007-12-15 10:37
| カレー
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